トップ  >  東北デベロッパーズコミュニティ 設立一周年記念カンファレンス  >  設立一周年記念カンファレンス パネルディスカッション (1)

パネルディスカッション「地方におけるコミュニティ活動」 (1)

パネリスト:(敬称略)

  • 吉岡 弘隆氏(ミラクル・リナックス)
  • 武田広幸氏(wanir.jp
  • 鈴木亮氏(IWDD
  • 片平裕市氏(Rails勉強会@東北
  • 小泉勝志郎(TDC、Seasar勉強会)

モデレーター:

※講演およびパネルディスカッションはUstreamでもご覧いただけます。 http://www.ustream.tv/channel/TDC

自己紹介、各コミュニティの紹介

杉山:今日は、勉強会を主催していらっしゃる5人の方に集まっていただきました。まずは、自己紹介とそれぞれの活動をプレゼンしていただきます。

吉岡: 吉岡です。さっき(講演の中で)ほとんど喋ってしまったのですが、「勉強会主催しましょう」「IT勉強会カレンダー見ましょう」が、今日の結論。カーネル読書会を、99年の4月から開催してます。ケーススタディーとして、楽しければ続くし、主催者ががんばっちゃうと疲れる。疲れない方法を考え、どんなコンテンツでみんなが楽しめるかを一生懸命やればやるほど続く。セミナーと懇親会を必ずワンセットにしています。飲み会がないカーネル読書会はない、というスタイル。
地方で勉強会をどうまわしていくかを、今日お話できれば。皆さんのお知恵を拝借しながら、地方での勉強会のありかたを議論できたら嬉しいなと思います。

小泉:小泉です。株式会社サイエンティアに所属しています。TDCの運営委員をやっていまして、Seasar勉強会を主催しています。 TDCの成り立ちをちょっと説明しておきます。本日講演していただいた丸山先生が、JJUGの東北支部のようなものを作りたい、と提案されたのが発端です。しかしJavaに限らず、東北XOOPSやRails勉強会@東北など他のコミュニティと組んで、幅広い技術者のコミュニティにしようと、2008年2月に発足しました。
これまで、イケてるRails勉強会、Seasar勉強会、組み込み勉強会、居酒屋プレゼン大会、など行ってきました。Seasar勉強会では、TDC設立総会にも来ていただいた、Seasarチーフコミッターのひがやすをさんをお呼びしました。TDCでは開発合宿、社内勉強会勉強会などを考えています。今後ともよろしくお願いします。

片平:Rails東北の片平です。Rails@東北の活動について説明します。前は毎月開催していたんですけど、今はやりたい時にやっています。人数は10人前後くらい。…いろんなところで喋ってるんで、今日は私はこのくらいで。

鈴木:岩手の鈴木です。岩手にIWDD(Iwate Web Designer & Developer)というコミュニティがあります。ネタはWebに関することなら何でもOK。日時も場所もほとんど固定で、毎月第二土曜日、今月で32回目です。今までの全ネタをここで紹介します。…(全タイトル)…ありとあらゆるジャンルの話をしているのは、あまりスコープを小さくすると人が集まらないと思っているから。今まで74本やりました。
ジャンルの割合を見ると、デザイン、プログラム、その他、いい感じに分散しています。javaとセキュリティ関係はまだなので、これらの話をしたい方は岩手に来てください。現在、Morioka.as、PHP勉強会、GAINER部、等、勉強会が forkしていっています。
IWDDの主な活動は、わんこそばを555杯食べて、食べたお椀でIWDDのロゴをつくるということです。今月も行いますのでわんこそばが食べたい人はぜひ岩手に来てください。

武田:山形から来ました、武田と申します。wanir(わにる)は、IWDDさんが羨ましくて作ったような山形のWeb開発者コミュニティです。「わにる」は山形の方言で「子供が恥ずかしがってもじもじしている様子」を言います。用例として「わにってねーで、ででこ!(恥ずかしがっていないで、出てこい)」、これがwanir.jpの方針です。wanirのメンバー、実はIT技術者がほとんどいません。自分はWebプログラマーなんですが、他は、広告デザイナー、映像クリエイター、クレイアニメーション作家、イベント関係、ホテルマン、農協職員…地場振興を真剣に考えている方が興味を持って集まってくれています。
これまで7回開催、実は昨日の夜もやってきたばかりです。これまでの内容は、Ustreamで勉強会を配信する方法、Subversionの使い方、著作権について、など。最近盛り上がっている「おくりびと」が山形の酒田を舞台にしているので、「おくりびとロケ地 Google Map」なんてのを発表した人もいます。あと新型すごろくゲームを作って、みんなで遊んで終わった、なんて回も。自分の興味をがんがん喋っていく、異業種交流会みたいになってきました。
月一ペースくらいで、特に決めず「そろそろやろうか」という頃にやっています。ラフな感じで、基本、褒めちぎります。人数は入れ替わり立ち代わりで大体10人くらい。山形と言っても広いので、集まれない人のために双方向streamingで多次元中継したり、チャットで岩手や仙台の方々にも参加していただいてます。
いろんな人が集まっている中で、同じ興味を持った人たちがスピンオフしてプロジェクトを立ち上げています。みんな興味を持っていて助けたいと思っている農業に関連した「農業IT利用分科会」、私が実装可能な人を増やしたいという思いから立ち上げた「PHP勉強会@山形」、それから「酒田Wifi Street Project」はwanirの前からあったのですが、wanirを通じて杉山さんの天神Wifiと繋がって何かやっているみたいです。
是非、遊びにきて下さい。

杉山:どうもありがとうございました。勉強会をやっている方が集まってやるという企画、吉岡さんの「勉強会勉強会」以来いろいろなところで行われています。今回面白いなと思ったのは、福岡でこのような企画をやると、福岡の中からしか集まらないんですね。今回は東北各県から集まっている。地域の特性もひょっとするとあるのかもしれません。

では、パネルの前に僕もちょっと自己紹介を。自称コンサルタントです。結構いろんなコミュニティに顔を突っ込んでます。一応、自宅は東京川崎ですが福岡に住んでいることが多いです。福岡にゆかりはなく、仕事で行ってそのまま気に入ったので関わり始めて現在に至ります。
このTDCの運営委員もしていて、立ち上げ時から関わっています。コミュニティを通じてITのエンジニアやデザイナーさんが元気になれるような、人と人との繋がりを作れたらいいな、という活動をしようとしています。

では、そういった6人でパネルを続けていきます。
質問をこちらからいくつか出しますので、それに答えていただく形で進めたいと思います。

質問1:なんで勉強会を始めたのか

杉山:率直なところをご意見ください。自己紹介の時に話した方もいると思いますが、再度お願いします。

武田:そもそもオープンな勉強会が山形になかったので、やらなきゃな、という焦燥感です。これは自分の考えた仮説なんですけど…地方のITって、全然面白みがない。そんな中、東京や関西、福岡などの勉強会の存在を知って「羨ましいな」と思ったら、人が流出しますよね。俺だってぶっちゃけ、山形よりも東京に行った方が面白そうだと思っちゃいますから。でも、それを繰り返して人材が出て行っちゃったら、地方はもぬけの殻になるだろうなと。だったら、こっちでも面白そうなことをやろう。そしてやってるよってことをアピールして、東京から人を引き戻したり学生が山形に残ってくれたりしたら、いいな…と思って活動しています。
wanirの参加者が参加した理由として挙げたもので多かったのが、会社に閉じこもって仕事をしていると自分の守備範囲でしか情報がはいってこないから。集まりを探しても同業者しか見つからなかったとか、「山形 Web」で検索したらwanirってのを見つけたとか。皆口を揃えて「広げたかった」といいます。情報の場、仕事、知識、人脈などを。

鈴木:始めたのは私ではなくて、別の方です。3年前Uターンで東京から岩手に帰って来ました。その方に「岩手のWebについて色々教えてください」とメールを出したら、「じゃ、会いましょう」となって。「勉強会とかあるんですか」と言ったら、ないなぁ、じゃ、始めようか、みたいな話になってすぐに会場を抑えました。

杉山:なかったからという点では、武田さんと同じようなきっかけですね。仙台では前から勉強会はあったと思うんですが、片平さんはどうですか?

片平:前のお二人が崇高な感じの所で申し訳ないんですけど、私は「我欲」です。その頃Ruby on Railsが出始めの頃で、東京では勉強会やってたんですけど、こちらではなかった。じゃ、俺がやってやる、と。いきなり先ほどの吉岡さんの講演の第三段階に行っちゃいました。元々、IT関係でも技術者でもなかったので、自分のレベルもわからず。とにかくIT関係の人たちが出てくれたら、と。まったくの個人的な興味、自分が知りたいことのために始めました。

杉山:勉強会を始めた当時、片平さんは大学の事務職員だったんですよね。それが今ではITベンチャー。ある意味、勉強会で人生変わった?

片平:そうですね。

小泉:TDCについてはちょっと難しいので、自分が中心となって開催しているSeasar勉強会についての話を。はじめた理由は皆さんと同じです。Seasarを使って開発していたんですが、他にやっている人を身近に知らなかったので、同じような人たちと出会うきっかけがあったらなぁと。それから、自分たちが仕事でやっているのがそもそも正しいのか、他の人の意見を聞きたい、そういう部分もありました。

杉山:皆さん「なかったからはじめた」「やりたいからはじめた」という点が強く感じられました。やりたいから初めて、始めたら楽しいからずっとやってるという感じでしょうか。そのへん総括して吉岡さんから一言。

吉岡:私は10年前にカーネル読書会ってのをやったとき、特に「勉強会」とは意識していなかった。それまでYLUGではLinuxの話やよた話などやって、誰か宴会しようよといったらやって。ある時、Linuxのシステムコールはどうやって実践しているのか、という素朴な疑問を発したことが発端で、カーネルのソースを読むことをネタに会議室をとって。「勉強会」というつもりじゃなくて、Linuxやオープンソースを肴にちょっと酒でも飲むか、みたいな。でも30人くらい集まって、宴会もみんな終電近くまで残って。それが滅茶苦茶、楽しかったんですよ。「勉強会」とか考えずに、単に飲み会の前にLinuxのことをみんなで教えてもらった、そんなノリ。ソースコードを読むというのもたまたまLinuxがあったから。その後、2回目があるなら参加したいですねっていう反応が多数あったので2回目をやったら、やっぱり面白かったからまたやろうぜ、という感じで気がつくと94回。最近はソースコードなんて読んでなくて、Linuxのハッカー呼んでメンテの話を聞いたり、こういうところに行きました、という出張報告とか。Linuxとかオープンソースを中心とした飲み会半分、みたいな感じですね。

杉山:そうすると「勉強会」って名前がいつから始まったのか…なんて思わんでもないですけど。交流会とかいろんな名前で言われていたのが今「勉強会」になったんでしょうね。
でも皆さん、知りたいことがある、やりたいことがある、いうのがすごく強く伝わってきました。

パネルディスカッション (2)へ続きます。

プリンタ用画面
友達に伝える
投票数:39 平均点:10.00
前
設立一周年記念カンファレンス レポート
カテゴリートップ
東北デベロッパーズコミュニティ 設立一周年記念カンファレンス
次
設立一周年記念カンファレンス パネルディスカッション (2)