プログラマとしての仕事の始まり

プログラマになるきっかけの仕事は、写真業界の方から紹介していただいたもので、当時出始めたデジタルカメラのプリントシステムを作るというものでした。 PCで画像を加工し、サーバにデータを転送して、それを表示して。 クライアントはRealBasicを使いました。これの良いところは、オプションひとつでマルチプラットフォームに対応できる点です。そしてデータを受け取るサーバ側をどうするか。いろいろ探したところ、やはりApacheをベースとした構成が良いと。そしてPHPに出会いました。それでサーバサイドのアプリケーションを作った。いわゆるLAMP構成です。これを発展させた、全国のカメラ店向けのサービスも考え特許申請もしたのですが、残念ながらカメラ店というマーケット自体に余裕がなく、実現に至りませんでした。

やがてインターネット全盛の時代になりました。次の仕事は、カメラ店からの依頼で、デジタルカメラのオンラインショップ構築でした。モールに出店するより自分で販売サイトを持ちたいと。当時既にPHPでかなりの実績を進めてきたわけですが、ショップとなるといろんな機能が要求されますね。売るだけでなく様々なコンテンツの情報発信が必要となってくる。なにか汎用性のあるシステムを、と探したところ、CMS(コンテンツマネジメントシステム)と出会いました。これがきっかけですね。以来、どっぷりとはまりました。

私は別に学校で教わったわけじゃないですね。必要にせまられてやっている。知識というのは教わるだけでなく、それを道具として使えるかどうかが問題。私のスタイルとしては 『必要な時に、必要なものを』。必要になったときに、探して、身につければいい。無駄なものは極力排除して。 学校で専門の勉強をして職場に入って仕事をしている人とはバックグラウンドは異なりますから、ちょっと他の皆さんとは違うスタンスかもしれません。こういう人もいるということで。

言語にこだわるわけではなく、目標に応じたサイトの機能を実現するために、選択していく。実用ということに主眼を置いている。今後も変わりないですね。自然の成り行きで使って来た道具が、オープンソース系のものになってきた。かつては画像サーバとしてLinux、プログラマになってからLAMP構成、そしてXOOPS、現在に至ると。

CMSによるサイト運営、必要なのは情報活用の意識

いろんなCMSがありますが、最初使えそうだと判断したのがPHPNuke、のちにそこから派生したXOOPSを使うようになりました。

様々なCMSを調べていて、XOOPSは日本の方が中心になって開発を進めているということを知りました。CMSを使う上でやはり一番大きいのは日本語対応されているかということ。その点、日本人がいるというのは安心感があります。こうして、XOOPSを用いたウェブサイト構築が、仕事の大きな要素を占めるようになりました。

そうこうしているうちに東北のユーザ数名と連絡を取り合って、2003年に東北XOOPSが立ち上がりました。目的は、CMSを使った地域でのIT貢献、社会活動です。一アプリケーションのユーザ会に留まらず、社会的貢献を目的としておりまして、セミナー、講習会など、かなり活発に活動しています。

仙台カフェは、東北XOOPSで運営管理をお手伝いしているものの一つです。仙台市の魅力を全国にアピールするための仙台シティセールスサポータというものが発足し、そのWebでの展開として作られました。今年で4年目、この間XOOPSが原因でのトラブルは皆無です。記事の更新などはすべてサポーターのみなさんがたくさん参加して、やってくれています。更新が継続できる、サイトの寿命を保つことができるというCMSの利点の一つです。よくある問題で、サイトを作った詳しい人が移動や退職でいなくなり更新できなくなる。仙台カフェも事務局担当者の人事異動はありますが、それで止まることはない。

ただ、XOOPSをはじめCMSは「誰でも使えます」といわれがちですが、実際に使いこなし強力なサイトにするにはカスタマイズできるスキルが必要です。HTML、CSS、プログラムと幅広い知識が求められます。メガラボでは単にXOOPSを入れるのではなしに、カスタマイズや新たなアプリケーションの提供も行っています。

「情報活用」ということをみんなそれぞれ考えなければいけない時期にきたのではないかと思っています。XOOPSを導入してきて一番思ったことは、サイトの運営者自身が情報活用を理解していないケースがある、と。CMSでは更新がたやすくできて、ユーザやグループの管理もできて。そこで「はた」と。何を発信したらいいかわからない。運営者自身の情報活用・発信の意識が高くないと、従来同様作ったけれど更新されないことになる。過去の業務資産がデジタル化されて蓄積され、その資産をデータベースとして持つことで新たな活用法を見出していく。情報活用と発信に適したものをXOOPSにこだわらず目的に応じてアドバイスできるようにしてきたい。

東北XOOPS、CMSのコミュニティ

東北XOOPSでは、XOOPSにこだわっているわけではありません。もしかしたら将来名前が変わるかもしれない。それでも、CMSを使ったITの普及と社会への貢献、という目的は変わりません。

今度、CMS全体のコミュニティを作ろうとしています。CMSと言えるものにはブログ、SNS、ポータル、オンラインショップ、いろいろなものがあります。これらすべて全般をとり扱う。この夏にも一つイベントを開催したいと準備しています。まずはイベントを行って集まりを重ねるうちに形ができるんではないかなと。

東北には多くの開発者や会社が生まれてほしいし、メガラボや東北XOOPSで力になりたい。現在は中央に集中しています。やはりIT情報化を広げていかないと地域のマーケットが拡大されない。PHPの開発者が東北で仕事ができて、なおかつ、そういった方々と情報交換していけるようなことができたら、と思います。 TDCの中でも、いまJavaやRubyの開発者で活動している方がいますが、今後はライトウェイトランゲージ、スクリプト言語でのコミュニケーションができたら嬉しいと思ってます。


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第1回 安達敏信さん(合同会社 メガラボ)